どんな会社?
国際貨物輸送における海上貨物輸送分野で活躍する会社です。
本業は収益性の高い混載であり、混載貨物便の国内シェアトップ企業です。
混載貨物とは、1コンテナ内に複数顧客の貨物を混載することです。
また、第二の本業としてフォワーディングを位置付けています。
フォワーディングとは、”荷物の旅行代理店業務”です。荷主から依頼を受け、航空会社やトラック会社、通関会社などを手配し、物流を総合的にコーディネートします。
ちなみに、船舶や航空機そのものは非保有です。
財務
自己資本比率は80.3%。
倉庫・運輸関連業界では2位の位置づけです。1位である上組の81.8%に肉薄しています。
ちなみに、業界平均は55.2%ですので、財務優良と言えます。
また、有利子負債ゼロの無借金経営企業でもあります。
業績
売上
直近10期(2013年〜2022年)で売上は概ね右肩上がりの状態です。
特に、コロナ禍の21年と22年は大きく売上を伸ばしています。
これは、コロナ禍によるコンテナ不足に伴う運賃高騰の恩恵です。
また、海上運賃はドル建てのため、円安は追い風となります。
EPS
売上と同様に、EPSは直近10期(2013年〜2022年)で概ね右肩上がりの状態です。
また、ROEは25%と、倉庫運輸関連業における平均9.2%から大きく離してトップに近い位置にいます。業界トップは、ファイズHDの28.8%です。
配当
配当利回りは3.1%。
倉庫・運輸関連業は平均2.9%程度ですので、平均的な位置付けです。
過去3年間の利回りは1.75%〜4.15%程度で推移しています。
配当金は、直近10期(2013年〜2022年)では増配傾向にあります。
決算状況
2023年12月期
第1四半期
https://twitter.com/kaeru_kabu/status/1651810310402228224?s=20
中間決算
https://twitter.com/kaeru_kabu/status/1684871994389811200?s=20
本決算
- 今期は減収減益、配当維持
- 次期見通しは増収増益、配当維持
2023年12月期は苦戦した内外トランスライン。主力の混載貨物事業で、コロナ禍の特需が一服した影響が大きかった印象です。ただ、混載貨物一本足打法ではなく、第二の柱として成長中のフォワーディング事業(荷物の旅行代理店業務)にも今後期待したいところです。
自己資本比率は83%、有利子負債比率0.7%と財務は鉄壁であり、配当性向も30%以下に抑えられているため、長期保有しながら今後の動向を注視していきたいと思います。
保有メモ
本業の混載は利益率が高く魅力的ですが、業績は社会情勢等に左右されます。一方でフォワーディング事業にも注力されているので、収益の柱は分散されている印象です。ポートフォリオ上の位置付けは、円安に強い企業となります。
財務良好で業績も安定していることから、長期保有を前提とします。
保有目的:配当及び株主優待
売却検討タイミング:総合利回りが4%を下回るタイミング